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知識探偵クエビコ

人類史・古代史・神話の謎を探ったり、迷宮に迷い込んだり……

ミトコンドリアで探る人類史 アメリカ縦断編

遺伝学 人類

同じテーマのグラフはもう用意してるんだから、先に全部出しておこうと思った。

並べて楽しむこともできるし。(自分も追い込める)

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グラフの北米南米は地理上の区分じゃなくて場所説明地図のため。縦に長いし、地図作るのめんどくさいから、元のある場合は利用したいんだよ。

 

A・B・C・D・Xしかない単純さを見てもらおう。

単純すぎて配色を忘れそうだから配色画像を貼っておく。

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これもしっかり同じルールで塗られているのだ。

もう少し細かく言えば、アメリカにいるのは、A2・B2・C1&C4c・D4下複数・X2aだ。

(注意。ミトコンドリアハプログループでは、D4の下にD1・D2・D3があって、すべての系統ではないが複数系統がアメリカにいる。下の図にないがD4e1cもアメリカにいる)

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は北アメリカだけにいるが、アメリカの近所にいないため移住コースが問題になる。

このX(X2a)のそこそこ多いオジブワ族など東北部の集団は、同時にY染色体R1bのそこそこ多い集団でもあり、コロンブス以前に大西洋を越えたのではないかという説もあるわけだ。

ただし分布の飛んでるのはこのだけではない。

北米にいないけど南米で見つかったという系統もある。直前の図の右下でぽつんと存在するD4h3だとかは南米だということに注意して欲しい。ただし、カリフォルニアで見つかったという話だ。Distinctive Paleo-Indian migration routes from Beringia marked by two rare mtDNA haplogroups. - PubMed - NCBI

C4cも南米に見えて周囲がアジアばかりの例だが、存在が飛んで見えるのはわりとあるらしい。

ちなみにこの両者、どちらも海岸ルートで移住したと考えられているようだ。

(アメリカは、大雑把に見れば、入り口が一つかつ侵入時期がだいたい限られた、巨大な一直線分布のモデルケースと見なせる)

 

おっと、名前(部族名または地名)の説明を多少しておこう。

並びはだいだい語族別にしていて、南米の右にあるのは語族名。北米は区切りが細かすぎて書けなかった。

 

最初のエスキモーのデータはアメリカでなくシベリアエスキモー。エスキモーはシベリアからグリーンランドまで広い範囲にいる人々の総称で、細かい区別でイヌイットだとかユピクだとかがある。エスキモー・アレウト語族。

次のDogribはTlicho(正確にはTłįchǫ。ぶっちゃけ読めないっす)とも呼ばれる。ナ・デネ語族。(なお、アルファベットのままにしてる集団があるのは、カタカナにすると検索が出てこなかったり、むしろ情報がわからなくなる場合があるから)

アルゴンキン語族。オジブワ・Micmac・シャイアン/アラパホ。オジブワOjibwaはチペワ族Chippewaとも呼ばれる。シャイアンCheyenneは有名だが、どうも「シャイアン・アラパホー保留地」のデータらしい。アラパホは別の部族。

Norris Farmsは700年前の遺跡の名前。ここでもXが出てる。mtDNA analysis of a prehistoric Oneota population: implications for the peopling of the New World. - PubMed - NCBI

スーはスー語族。ダコタ・ラコタ・ナコタに分かれる。

イロコイ語族。モホーク・チェロキー。

カド語族。Pawnee。

ユト・アステカ語族は分布が散っていて、並んでいない。N. Paiute/ショショーニ・Akimal O’odham・Taono O’odham・ナワ。ナワはナワ語を話すメキシコ最大の民族。語族名に含まれるアステカ人もナワ系統の民族。

タノア語族。Jemez。

孤立語。Zuni。

アサバスカ諸語。ナバホ・アパッチ。

ユマ語族。Pai YumanなどとKiliwa・Cochimi。

マヤはマヤ語族。

南米は語族を書いてあり、こちらは語族順に並べ替えてある。

南米のワユ族WayuuはY染色体でアメリカインディアンと違うC2(旧C3)が出た、つまりこれも分布の飛んでる人たち。(これも北米をしっかり調べれば親類が出てくるのだろうか?)

ケチュアがインカ文明。Aymara(アイマラ)はティワナク遺跡と関係するという。

(またあとで説明を追加するかも)

 

単純さに意味のあるアメリカの次は、いよいよディープな東南アジアだ。