ミトコンドリアで探る人類史 インドとアラビア半島
これもデータは準備してたけどグラフ作ってなかった。
でも一緒に見たいよね? と思って、他の記事の書き足しやるとやっぱり時間がかかるので、その前に。
インドとタイと中国。
「族」は部族集団を調べたデータを意味する。ただしそれ以外も限定されないだけだからあらゆる集団を含むだろう。
今回の項目名はほぼ地名だから、場所はグーグルで。
https://www.google.co.jp/maps/@24,80,5z/
一部アフリカ・アラビア半島・中近東。
ベドウィンは広く存在するアラブ系遊牧民集団。妙にXの多いドゥールズ派はイスラム系の集団。
7/01。重要な注意事項の追加。このアラビア論文のMはM系統を細かく分類していない。M1は明示されているが、それ以外はいろいろな可能性がある。(インド論文とイランのデータが大きく違うことに注意。M系統を軽視していて困るわ)
また結局、分類不明部分を明示(図の白い"?")するように大きく修正した。場所はLとMの間に。このアラビア論文は分類の仕方に問題があり、少なくともL1b.L1c以外のL1、L3でbdef以外のすべて、L4すべてがこの不明部分に入ってしまっており、さらにどうもM系統などの可能性も否定できないため、この位置に表示することにした。
このとき同時に詳細データを検証して内容を修正している。(不明部分中でL1やL3やL4と判明したデータは該当部分に移した、など)
6/26。記号書き込んでたら修正すべき場所に気づいたので取り急ぎ。
参照したアラビアの論文が、分類の難解なデータで、"(pre HV)1"というのをHVに入れてしまったのでRに直した。
その他注意事項として、このデータ、分類できなかった一群があり、しかし"M*"(その他)と"N*"(その他)は項目にちゃんとあったが"L*"(その他)がなかったため、論理的に"L etc."と見なして(実際はL3系統などの可能性もある)そこに含めている。
助言があればコメントでお願い。
いつもの系統樹・配色表を貼っておきましょう。
意外とLはアフリカの外に出てたわけだ。インドにもわずかにいることに注意。
M1はアフリカで観測されるM。N1はサウジアラビアで多く観測され、ヨーロッパの古い遺跡からも出てくることがある。(なお、数字の小ささに必ずしも古いという意味はない)
問題のXもいる。
なお、別の論文のデータでもアフリカの外のアフリカ要素は確認できる。この下の図の"Persian-South Asian"はイラン人。イランも調べる場所と集団によって事情が大きく異なる国だが、やっぱり南のほうではアフリカ系ミトコンドリアが出るようだ。(論文Indigenous Arabs are descendants of the earliest split from ancient Eurasian populations)
(この図のY染色体E系統はアフリカ由来でないとされるが、問題なくアフリカ要素のY染色体B系統もイランやアラビア半島で出たというデータがある。Saudi Arabian Y-Chromosome diversity and its relationship with nearby regions. - PubMed - NCBI)
後の論文に付いてる、イランとかでアフリカ系Y染色体Bの出てる表(Sarはサウジアラビア)
後から書き足せばいいや、ってスタイルのほうが気楽に投稿できていい。
だが、訂正責任もつきまとう、か。
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インドはこの論文一本。
なお、この論文のインド人の合計(インド総合)は、インド以外に住むインド人も含んでいる。
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アラビア半島その他はまずこの論文一本。あとは記入したとおり。
Mitochondrial DNA structure in the Arabian Peninsula. - PubMed - NCBI
イランとかインド論文とかぶってるけど別のデータを参照してるわけです。