知識探偵クエビコ

人類史・古代史・神話の謎を探ったり、迷宮に迷い込んだり……

Y染色体で探る日本人の起源 4-2.氷河期が終わるまでにやってきた人々2 C1

謎多きY染色体ハプログループ

謎だらけでレジェンド的なC1

 やはり日本固有だが登場年代のよくわからない、縄文時代初頭かも知れないがひょっとするとD1bより古いかも知れない、C1a1(旧表記C1)の子孫も日本の男の約5%いる。
 しかし5%と言っても人口換算すれば日本の男のほぼ三百万であり、これは充分に多いのだ。

各地のY染色体C1a1比率(パーセント)
沖縄 九州 四国 中国 関西 北陸 東海 関東 東北 北海道 アイヌ
6.8 3.4 6.5 3.3 6.2 3.9 5.0 4.4 6.7 2.9 0.0

データの詳細については3.日本人の構成参照のこと。ここの比率の表は今後も更新するつもり。
なお、確証の取れないデータを付け加えた別室β版によれば、沖縄の比率は10%で、中国地方も岡山の集団が付け加わって7%に達している。

 

 このC1a1、誕生年代は古く、isoggにも41900±16600年前という推測値が記されている。しかし日本へやってきた登場年代がいつかと言えば、それははっきりしない。
 ほぼ日本にしかいない日本固有の人々なのだが、分岐年代に気になるギャップが存在していて、どうも縄文時代初頭あたりに、数の少ない状態があったと考えられるのだ。

 Ray Banks先生のサイトには、こんな分岐年代値が書かれている。(2016/4/23現在)*1

  • C1a1 M8
    • C1a1a  47000年
      • C1a1a1  4500年
        • C1a1a1a 3200年
        • C1a1a1b 3200年
        • C1a1a1c 3200年
      • C1a1a2  4500年
        • C1a1a2a 2500年
        • C1a1a2b 2500年

 おわかりだろうか? C1a1aとその直下で、年代値がいきなり一桁違うのだ。

 考えられる可能性は……

  • 縄文時代になってから、少ない人数がやってきて増えた。日本以外では(別の分岐があったかも知れないが)滅んでしまった。
  • 昔から日本にいたがずっと数は少なく、縄文時代から増えた。
  • 昔から日本にいてそれなりに繁栄していた。しかし縄文時代の最初の頃、何か災害や飢饉や疫病で滅びかけ、それで数が減って変異量にボトルネックが生じた。が、その後は再び増えた。
  • 計算が、issogの記す誤差以上に違っている。(なお、今回は二万年程度の誤差は覚悟の上で、意外性はなくなるが、それほど議論に影響がない)
  • 前述)農耕など各種理由で貧富の差が生まれ、特定の男が女を独占し(一夫一妻制のような)、それで男だけ子供を残せる者が減ったため変異量が減った、などの特別な社会的要因。(再び増え始めた年代のほうが日本に水田稲作の入ってきた時期に近いため、別の社会的要因はあり得るが水田稲作は理由でないかもしれない)

 こういったあたりだろう。

 

 そしてここで、ボトルネックを生じさせるような災害(このとき二次災害として飢饉も起こるだろう)が、日本にはちゃんとあった。

 一つは津波である。昔は大地震で建物が倒壊しても死人はそれほど出ないかも知れない。しかし地震に伴う大津波の脅威は変わらず存在していたわけだ。C1a1が海の近くに集中して棲んでいたら、そのとき大被害を受ける可能性がある。

 もう一つが火山の大噴火で、これには具体的な噴火の候補がある。

 他ならぬC1a1こそが、鬼界カルデラ大噴火(約7300年前)の直撃を受けた、南九州貝文土器文化の集団かもしれないのだ。

 まず、他地域に拡がる縄文土器文化の担い手は、古くからいる多数派のと考えることができ、次にC1a1は南の海を隔てた沖縄にもっとも高比率で存在し、またC1系統の親類の分布(後述)から見ても南から来た集団と考えられるため、南九州にいたのはC1a1だという推測が成り立つわけである。(だから南九州のデータも欲しいのだ。もちろん現在の状況は噴火後の移住者によってその基礎が作られていて、噴火前の状況とは異なるけれど、痕跡は見える可能性がある)

 だからこそこの海部さんのプロジェクトも面白いわけで。

f:id:digx:20160409121836j:plain
 こんな旧石器時代の南の海の状況もあったわけだから。(地図はREADY FORから借用)

 ただし、どちらの土器文化もC2系統(旧C3。変異マーカーM-217。次回の主役)などが関係している可能性もある。さらに、既に大陸ではOも現れて分化して繁栄し始めていた。
 彼らもまた、この土器文化の時期までに、というか、世界で最初の土器文化を携えて日本にやって来ていた可能性もあるのだ。(この土器文化こそが縄文時代の始まりの定義だったことを忘れてはいけない)

f:id:digx:20160425103748j:plain

 土器出土年代地図(第10回 土器の起源:年代と拡散|JOMON FAN:縄文ファンより)

f:id:digx:20160420024342j:plain

f:id:digx:20160420024343j:plain

f:id:digx:20160420024344j:plain

引用元http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4149484/
Y Chromosomes of 40% Chinese Descend from Three Neolithic Super-Grandfathers
今度は論文から年代付きの地図を引用。(最後の8kyaが8000年前で、鬼界アカホヤ噴火の数百年前)

 またこの最終氷期に、海水位が低下して黄海などが消滅し陸が拡がっていたことも忘れてはいけない。
 上の移動経路地図の19000年前(19kya)あたりも実際には、中国の東の海から日本周辺まで、狭い対馬海峡を挟んで居住できる陸が拡がっていたのだ。
f:id:digx:20160429165817j:plain

 ただし実際の移住ルートは、前回触れたサイトの東南アジアに分散中心のある地図が近いと考えられる。氷河期なら東南アジアにもスンダランドが存在するわけだ。(このあたりの話はなどを扱うときにしっかり触れるが、ちょうど下の地図のOの場所こそが栽培イネの起源地だったりもするわけ。作図の都合があるとはいえ、論文のコースは北に寄りすぎ。その代わり、長江沿いの最古の稲作遺跡彭頭山遺跡の近くに旧O2b(日本に多い現O1b2)と書いてあったりするが)

f:id:digx:20160422192633j:plain

For what they were... we are: Synthesis of the early colonization of Asia and Australasia by Homo sapiens (haploid genetics)

 なお、このあたりの移住ルートの地図は、遺跡人骨を解析した結果もちゃんと踏まえているはずである。(ちなみにはこういう調査でまだみたいに出てきてくれないわけ)

(※2017/11修正。間違いと誤解要素*2があり、調査すると様子の異なる新しいデータが出ていたもの(Hengbei)もあるため、今回は勝手ながらグラフを修正した。よって画像の権利はMajuさんに残るが、今回のグラフ内容の責任は私が負う*3

f:id:digx:20171126164148g:plain

f:id:digx:20171126165141g:plain

画像によるまとめはAncient East Asian Y-DNA maps | For what they were... we are(これも地図と同じMajuさんだよ)
おそらく元から参考にされてたデータ Eurogenes Blog: Lots of ancient Y-DNA from China
元の論文(遼河) Y Chromosome analysis of prehistoric human populations in the West Liao River Valley, Northeast China | BMC Evolutionary Biology | Full Text
元の論文(長江) Y chromosomes of prehistoric people along the Yangtze River | SpringerLink
新論文(Hengbei) Ancient DNA Reveals That the Genetic Structure of the Northern Han Chinese Was Shaped Prior to 3,000 Years Ago
中国語 中国北方古代人群Y染色体遗传多样性研究

 また、二種類の土器文化が地域的な物で、それぞれに複数のハプログループが混ざって含まれる可能性もある。おそらく時期はもっと後の伝承だが、南九州には二つの民族の混在を暗示する海幸山幸神話が存在する神話学に関する別リンク)ことにも注意したい。

 なお、既に混在していた場合でも、C1a1が南九州に集中していれば噴火の被害をまともに受ける結果は出る。
 また、面白いことに海幸山幸には、この神話の潮満瓊(しおみつたま)と潮涸瓊(しおひのたま)に大津波の要素があり、また生まれるときのコノハナノサクヤヒメ伝承には噴火らしき要素もあり、つまり両方の災害の要素を併せ持っているのだ。(ついでに稲作も出てくるが)

 

 ただ、日本のC1a1の分布を見ると、それほど極端に偏在しているわけではなく、日本列島全体に拡がっていることは注意していただきたい。

 一桁台の存在比率だと、特定の一族の動向の影響が強く出たり、むしろたくさんいる人々より存在は偏りやすいはずなのだ。
 しかし調べてみた結果、どうもこのC1a1もしっかり全国に分布しているのである。(なお、南九州の海幸山幸ということは、彼らは神武集団に参加してそれで他地域に拡がって繁栄したのではないか、ということにもなる)

 

 実はこのC1a1は、その系統樹上の位置づけと、その親類の分布状況から世界の注目を浴びている。
 非常に古いがC1a1の近い親戚C1a2(旧表記C6)は、極めて少数だがヨーロッパRay Banks先生によればイギリス・ハンガリーウクライナギリシャ・スペイン・ポーランド。ここに記述はないがネパールにもいるとか)で見つかっていて、しかも7000年前の人骨「La Brana」(青い目に褐色の肌の狩猟民だそうな)も西の最果てスペイン(「(c)19-8kya」の地図のちょうどバスクの位置にR1bが書いてあるが、そのバスクR1b居住地域より外側の、スペインがポルトガルの北側に飛び出してるあたり)で発掘されているのだ。

f:id:digx:20160420024344j:plain

海外の掲示板 Is Haplogroup C6 in australoid ? found in La brana australoid(Eupedia)
 La branaのC6ってオーストラリア原住民C4の親戚なん?→インドのC5にも見える→いや実は今はC1a2→これ日本の縄文人C1a1の親戚やで→マジで!?(超意訳)、という展開。旧ラベルの段階でこんな予測をした者はいなかっただろう。(ここまでの地図はこのヨーロッパの親戚C1a2を考慮していないから予想外っぷりも伺える。まあ、縄文人でもアイヌとは違う系統やでとツッコミ入れなきゃならんところ。実は結構昔から、どうも日本人はモンゴロイドっぽくなくてなんか違うと言われていた(この掲示板にも書かれてる)話はある。実際は古い出アフリカ民直系で、最初はアジア人的特徴も持っていなかったと考えられる)

 ここで、肌の色は人種系統に関する決定的な要素ではない肌の色は、主に日照量に対する適応に左右される適応分布である
 なお、瞳や肌の色と関係する遺伝子は、X染色体を含む複数の染色体から発見されているが、Y染色体からは発見されておらず、つまり今のところY染色体は肌の色と直接の関係がない。ただし、赤毛遺伝子は16番染色体にあるがR1bの分布と関連性があるように見えるだとか、同じボート(肉体)にたまたま乗り合わせた同行者(異なる染色体)の間で生じるような、間接的関係性はあるようだ。(ちなみに赤毛も金髪もオーストラリア先住民メラネシア(たまたまどちらもC1系統)などにもいる)

 

 このC1a系統は、ユーラシア大陸の両端という非常に極端な場所(つまり、まず最初期に拡がった集団だと予感させるシンボリックな場所で見いだせる、遺跡で見つかった、起源も古い系統であり、しかもヨーロッパの現生の先住民集団である(滅んだネアンデルタールでなくクロマニョン)とも考えられるため、D1b以上に海外からの注目を集める存在なのである。
 Eupediaのヨーロッパ古代史にもちゃんとC1a2は見えている。

 

Cの親類たちと分布

 その他のハプログループが、世界のどこに存在するか紹介しよう。
 もう一つのC1系統であるC1b系統はみな日本の南方におり、C1b1(旧表記C5)は南アジア(インド)から東南アジアC1b2a(旧表記C2)のニューギニア先住民・メラネシア人・ポリネシア人、そしてC1b2b(旧表記C4)が六割以上のオーストラリア先住民アボリジニ)がいる。

f:id:digx:20160422021313j:plain旧C2・C4・C5は現C1b

 オーストラリア最古の約45000年前の遺跡は、当然このオーストラリア先住民C1b2bのものだと考えられるわけで、このC1の親類たちはこぞって相当に古く、それもC1a1の古さを予測させるわけである。

 なお、沖縄(最大海水位低下時でも海を渡らなければ絶対に到達できない場所にある)港川人(約二万年前)の特徴は、Y染色体を調べたわけではないが「オーストラリア先住民やニューギニアの集団に近い港川人(新型)|学芸員コラム|博物館|沖縄県立博物館・美術館と説明されており、どうもこのC1系統と関係を持つ可能性がありそうだ。すると当然、実際にY染色体を分析することも求められる。(分析は難しいかも知れないが、どの系統が出ても面白い。海外ではガシガシ分析してるんだから)

 次回の主役、現在のC2系統(旧表記C3。変異マーカーM-217)C1系統と逆におよそ日本から北に多いが、しかし実はジャワ島やベトナムなどにもいるC2a(ただし今はラベルを整理中)などがまた日本固有(この日本のC2は次回)C2b1(C2でも北方系で、論文の地図だとC3-N)C2c(南方系で変異マーカーF1067。ほぼ地図のC3-SだがこれはC2c1にあたり一段階違う*4ツングースおよびその広い周辺(周囲への影響が大きいモンゴル人を含み、ジンギスカン遺伝子の異名も持つ。日本人にもアイヌにもいる)、C2b1a系統(細かく書けばC2b1a1a)はアメリカ大陸にも渡り一部のアメリカインディアンにも含まれ(割合の多い順で、タナナ・シャイアン・アパッチ・スーなど。人口順だとちょうどこの逆)、さらに南アメリカからアメリカインディアンと別のC2系統*5も発見されている。

 次のZhong先生のの拡散を語る論文では(ここまでの論文などと違い)比較的北での分岐を予測していたが、この論文の時点ではまだ東南アジアの情報が少なかった影響はありそうだ。(この論文は現C1a系統の日本とヨーロッパの予想外の関係がわかる前のものでもある。また、人口でなく比率で表示してしまう誤解要素も持っていることに注意)

f:id:digx:20160423201237j:plain

Global distribution of Y-chromosome haplogroup C reveals the prehistoric migration
http://www.nature.com/jhg/journal/v55/n7/full/jhg201040a.html

 

 このは、世界の大陸を股に掛け、さらに海にまで進出しているわけだ。

 その上に登場年代が古いということもあって、どうしても移住経路に謎のある人たちが多くなるわけである。何しろ、経路としては単純に見える人々でさえ、そんな古い時代にどうやって海や氷河などの障壁を乗り越えていったかという問題がつきまとうのだから。

 また、古いために最初の移住者でもあり得ることは大きな話題要素となる。
 しかもこのは、ヨーロッパからアジア・オセアニアそしてアメリカ大陸まで世界中で、初期の移住者という人気の題材に絡んでいるわけだ。

 そして、たまたまC系統が両方ともいる日本もまた確実にその世界全体に拡がる謎の一部となっており、それもあって日本の先史時代は注目されているのである。

 特に中国などアジアではまで含めて注目している。CとDは最初の現生東アジア人なのだ。(他に滅んだ化石人類もいるが)

f:id:digx:20160420024342j:plain

 どうもこの系統は、世界に散っていたためもあって、まだ分類が不充分であるようだ。

 まず、現時点でのC2の後の三番目のアルファベットも暫定(2016年4月現在)であり、今後それらの間の分岐順序がわかれば、おそらく南アメリカの集団も含めて整頓され付け直されることになる。(日本のC2aの場合はその後一人も発見されておらず、再分類されるようだ)

 アルファベットや数字の多すぎるところは変更が近いのだ。本来系統樹というものは一カ所から複数に分岐することはなく、その部分が分岐順序のわかる二分岐の組み合わせに書き直されるものであり、それ以上の数のある分岐はまだ研究途上であることを意味している。つまりこのハプログループのラベルの場合、最終的に冒頭のアルファベットを除いてa・b・1・2だけの組み合わせに書き換えられるわけだ。だからラベルが長くなるんだが……

 なお、ラベルはただ付け直されるだけではなく、常に分類もされ直されている。
 この旧表記C3も、未分類C3*とされていたもので現在は分類されている場合があり、昔のデータを見る場合に注意が必要となる。
 ちなみに旧C3系統は、旧C3b(P39)がC2b1a1a、旧C3cがC2b1a2、旧C3dがC2c1a1aと、既に単にラベルが付け替えられる以上の長さになっており、それだけ新しく分類に付け加わった、旧表記でC3*だった集団のあることがわかる。

 分類不足はC1系統とも無関係ではない。

 には、中国(特に少数民族から東南アジアにかけて、未だにC*とされる未分類集団が多く残っていて、彼らもほとんどはどこかの分類に繋がるはずなのだ。

 ちなみにオーストラリア原住民などは2006年のHammer論文の時点では未分類C*だったが、その後ちゃんと分類され、現在ではC1b2bという分類に落ち着いているわけである。 

 

 さて、の話はまだ続く。次はC2である。(本当はまとめた方がいいが長すぎだ!)

 

Y染色体で探る日本人の起源』 目次

 0.プロローグと案内

 1.知識編

 2.世界のY染色体

 3.日本人の構成

 4-0.まずは時代の定義

 4-1.氷河期が終わるまでにやってきた人々1 D

 4-2.氷河期が終わるまでにやってきた人々2 C1(今いるのはココ!)

 4-3.氷河期が終わるまでにやってきた人々3 C2(旧C3)(ただいま制作中! 近日公開)

 5.その後やってきた人々(ただいま制作中! 近日公開)

 6.混合民仮説(ただいま制作中! 近日公開)

*1:Ray Banks先生のサイトはisoggのAdditional Resources:のリンクにもある。

*2:古い年代の南の4つのグラフは旧O1・O2a・O3(現O1a,O1b1a1a,O2)のみ調べられていて、グレー部分はそれ以外の何かに当たる(なお分析不可能は最初から計算に含んでいない)。直接名前に出したC,N,DはO以外で中国で多いもの上位三つだが、他にQやRなどの可能性もある。さらにOもすべて調べられているわけでなく、旧O2b(現O1b2。日本と韓国に多い)や現O1b1a2-CTS10887(これは旧O2*だが旧O2aでも旧O2bでもない。曹操の子孫とされる集団で出たらしきもの)も調べられていない。これら残りのOが大渓文化や長江河口部から出てくるかも非常に重要なところ。

*3:ただし、新しいデータが登場したり内容が修正されたりは常にあるため、画像内に日付も記しておきます。

*4:つい最近までC2eだったが変更されてた。ただしまた変更されそう。

*5:北のアメリカインディアンは変異マーカーP39を持つが、南アメリカのC2系統は持たない